こんにちは。実況の立野純です。
少し遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。今年も四日市競輪をよろしくお願いします!
今年の話題に入る前に、大みそかの話を…。
昨年大みそかの一宮競輪第2レース、星野嘉寛選手(三重・49期) がラストランを迎えました。『先行職人』の代名詞どおり、レースは常に押さえ先行。別線は、仕掛けようにも仕掛けられず、 気がつけば星野選手のペース。別線はおろか、マーク選手も寄せ付けない先行が、まさに本領!…かと思えば、叩かれたときはそこまでで、 負けるときは9着。勝っても負けても、ファンから愛された選手でした。
その星野選手の引退レースを、私は金網ごしに観戦していました。
当日は、肌を突き刺すような寒さ!風も強く、半端な寒さじゃありませんでした!名物の焼きそばも、 あっという間に冷たくなってしまうほど(それでも、おいしくいただきましたが♪)。
第2レースは、1枠に星野選手が組まれ、 筋でマークの浅野幸選手(岐阜・52期)が3枠に。
白の勝負服で真っ先に選手紹介に姿を現した星野選手には、スタンドからも大きな声援が! 星野選手の耳にも、間違いなく届いていたはずです。
発売開始直後、2車単の1番人気は①-③で2倍台!(最終オッズは6.0倍) ファンの皆さんの応援票も入っていたことでしょう。私はどちらかと言えば穴党ですが、このときばかりは、 オッズに関係なく①-③の一点だけ買おうと決めていました。星野選手は、 番手選手にそのまま1車身差をつけて逃げ切るタイプ。そのような選手に、差し目や筋違いはふさわしくない、 という思いからです(もちろんそれは、私の勝手な想いで、これは応援車券です)。
レースはいつも通り、星野選手が後ろ攻め。周回ごとに、ファンの方からの声援が飛んでいました。 そして、これまたいつも通りのポイントで仕掛けての先行。
…とここまでは、まさに『いつも通り』だったのですが、意外にも単騎先行の選手が現われ、 星野選手はその番手にハマる展開に!一瞬ヒヤッとしましたが、番手から直線抜け出しての1着。先行職人は“差し” の決まり手で、通算597勝目を飾ると、 スタンドのお客さんからの花束を受け取って、敢闘門へと引き上げていきました。その敢闘門からの大きな拍手も、 客席にはしっかり届いてきました。
数少ない個性派レーサーがバンクから去ることになったのは残念ですが、これまで何十レースと、 星野選手の逃げ切り勝ちを実況をさせていただいたのは、私にとっても貴重な財産です。本当にお疲れさまでした!
さて、話を新年の四日市開催へ。
その年末の寒さを引き継いだまま(?)、15日(金)の前検日を迎えました。新年の挨拶は 「寒いですね」ばかりでした(笑)。こんなときは、温かいものを飲んでいただこうと、北門そばでは、毎年恒例の 『開運あまざけ』の準備も着々と整っていました。
そんな2010年開幕戦は、FⅡ戦の『第3回FMポートウェイブカップ』 。北日本から中近のあっせん。若手の自力から、百戦錬磨のベテランマーカーまで揃い、見応えあるシリーズでした。
さてここでは、前検日にお話しを聞いた選手の中から、3選手をピックアップ。
まずは、闘心會コンビ。
左が青木康貴選手(岐阜・96期・A3)、右が後藤彰仁選手(岐阜・92期・A1) 。期は後藤選手の方が先輩ですが、学年は青木選手の方が1つ上です。
後藤彰仁選手は、2007年7月デビュー。 その1年後にはチャレンジ戦を卒業し、さらに1年後(昨年7月)には1班に昇班。順調に階段を昇ってきている印象です。
昨年は2度四日市を走っていますが、このときは選抜スタート。今回は堂々の特選シードです。 昨年秋以降は特選に定着。1・2班戦優勝候補の一人として、今シリーズは参戦です。
が、近況について尋ねると…
「決勝には乗れていますが、レース内容は満足できていません。 捲りに回っちゃっていますから…」
と、やや渋い表情。直前の小倉戦も、準決勝で『B』を付けたものの、これは2コーナーで捲り切って 『B』が付いたもの(公式の決まり手は『逃』ですが)。結局一日も、先行で『B』を付けることはできていませんでした。
「(小倉で逃げ切って優勝した)緑川(修平)さん(福島・95期)は強い、強い! 逃げを決勝まで隠していたらしいです(笑)。でも、逃げて優勝するのが、一番強いと思いますよ。 捲りに回っていたら『こいつは捲りだな』って、思われちゃいますし」
後藤選手のセールスポイントは、鋭いダッシュにあります。 1着だけを考えれば、捲ればもっと勝てているのかもしれません。しかし、
「先行で勝てないようでは、上(S級)では通用しないですから。 今の位置で満足しちゃダメです」
A級は通過点。もちろん見据えているのは、さらに上のクラス。そのためにも、 今期はこれからもガンガン積極的に攻めてくるはず。その動きに、ぜひ注目してみてください。
一方、 青木康貴選手はデビューしてちょうど半年が経った96回生。高校時代には、 インターハイ優勝で平成14年度の『県民栄誉賞』も獲得しています。
こちらは後藤選手とは逆に地脚型。昨年7月デビュー以降、 しばらくは不安定な成績が続きましたが、10月向日町の初優勝(逃げ切り)を皮切りに、白星量産モードに入ってきました。
直前の名古屋決勝、私は客席で生観戦。
人気は同期の馬渕智史選手(滋賀)に集まっていましたが、 その馬渕選手を3コーナー3番手から捲って、デビュー2度目の優勝を飾っていました。ゴールした瞬間、サッと右手が!
「あのときは勝ちに行きました。ガッツポーズですか?ちょっと出すのが早すぎましたね(笑)」
(四日市とコラボしている名古屋のHPから、 1月11日9レースのオンデマンドもご覧になってください。確かに早いです〔笑〕)
名古屋決勝は捲りだったものの、本来はバリバリの先行屋。 前検時の決まり手も、『逃:11 捲:3 BK:17』となっていました。
四日市参戦は、今回が2回目。前回は昨年11月でしたが、着も内容も伴わず、 準決勝で敗退してしまいました。
「今回は、中3日の追加ですけど、意外と疲れも残っていないので大丈夫。 11月みたいなことはないと思います」
その言葉通り、今回は連日力を出し切って決勝進出を決めてきました。決勝は、 不慣れな番手戦で3着に終わりましたが、まだまだこれからの選手。練習環境も申し分なしですから、必ず上でも大暴れしてくれることでしょう。
最後に、新人選手を。小竹洋平選手(福井・97期)です。
今節はデビュー2節目。デビュー戦は松阪でしたから、三重連戦となりました。その松阪では、 3日間とも押さえ先行策(7・7・4着)。
「“押さえて駆ける”というのは基本的なことなので、 それをやっていれば脚もついてくると、先輩にも言われています。脚質は、どちらかと言えば地脚…ですけど、まだそこまでの地脚もありません」
「松阪では、初日、2日目に捲られたのは脚力の差。3日目は、1着を取れる展開でしたけど、 4コーナーからタレちゃいました。向かい風にも負けましたね。まだまだ練習して、 全体的な底上げを図っていきたい」
その練習は、若手中心。脇本雄太選手、高間悠平選手、宮腰圭祐選手、鷲田兄弟らと。 みんな先行で強い選手ばかりですね!
「練習は街道メインです。距離は60~70kmと、さほど長くはないんですけど、その中で集中して、 モガキを入れたり、早いペースで先頭交代したりしています。福井の雪ですが、海岸沿いは大丈夫ですよ」
そんな小竹選手のお父さんは、元選手の秀樹さん(53期)。
「選手になったのは、父の影響が大きいですね。父のレースを見たことはありませんが、 競輪選手だというのは知っていました。その姿を見ていて『僕もなろう』と思いました。賞金袋は『何だこれ?』と思って見ていました(笑)」
今回は、別線に叩かれたり捲られたりで、初勝利は次節以降にお預けとなりました。しかし、 積極的なレースを続けていけば、初勝利は時間の問題。そして、力も徐々についてくることでしょう。
「将来はグランプリに出て、勝ちたい!目標はそれです!」
夢への第一歩は、まだ踏み出したばかりです。
さて、今月は2節のFⅡ戦が組まれている四日市ナイター。次節は27日(水)が初日です。また、 この27日から、無料バスの時刻が変更となります。詳しくはHPの『ご案内』→『アクセス』 欄をご覧ください。
(写真は、前検日夕方のナイター照明テスト)